相続のはなし~家の名義変更が義務化される?~

掲載日:2021.06.05

現在、不動産の名義人に相続が発生しても、名義変更(相続登記)を行うかどうかは相続人の判断に任せられています。
もちろん、不動産を売却するためには名義変更が必要ですし、ずっとそのままというわけにはいかないのですが、いつまでに名義変更をしなければいけない、とはなっていないのです。

しかし、令和3年4月に国会で成立した法改正により、相続による不動産の名義変更が義務付けられることになりました。
実際に義務化されるのは公布(令和3年4月28日)から3年以内の日とされており、まだ少し先の話になります。

これは、昨今空き家や所有者不明土地が問題視されるようになったという社会的背景があり、相続による家の名義変更を義務化し、誰の所有不動産なのかを明確にしようという試みです。
相続による不動産の名義変更の他、不動産の所有者の住所や氏名に変更があった場合も、その変更を申請(登記)することが義務付けられます。
相続の場合と同じように、所有者が亡くなっていなくても、登記記録上の住所や氏名の変更が古い情報が記載されていることで、所有者が確認できないという問題があるためです。

具体的な義務化の日付がわかったらまたお知らせいたしますが、実施されると一般の方にも大きな影響がありそうですね。

では、また次回お楽しみに!

司法書士 たつみ