相続のはなし~相続人でも時効の援用ができる?~

掲載日:2021.04.07

相続手続を行う中で、被相続人宛に消費者金融等から債務の支払請求が来ることがあります。このような場合どうすればよいでしょう。
まず、相続人は、被相続人が有した一切の権利義務を引き継ぎますので、債務も承継するのが原則です。
ただし、相続人は時効(期間の経過)についても引き継ぎますので、もし債権の消滅時効が成立している場合、相続人から債権者に対して時効の援用をすることもできます。
※時効の援用とは、時効の効果を相手に主張することで、これによって相手は請求をすることができなくなります。

相続財産が債務超過になっていれば相続放棄をする方も多いでしょうから、支払請求が来た場合、それが時効の援用ができるものかどうかしっかりと確認することが重要ですね。
ですが、債権者の中には、「まずは連絡だけしてほしい」旨を記載したお知らせを送って事情を知らない相続人に連絡をさせ、自分たちの有利なように話を誘導しようとする業者もいるようですので、まずは債権者に連絡する前に司法書士・弁護士に相談することをお勧めいたします。

では、また次回お楽しみに!

司法書士 たつみ