遺言のはなし~遺言書の偽造をするとどうなる?~

掲載日:2020.10.10

さて、自筆で作成された遺言書は、偽造や変造をされてしまう可能性がある、ということが問題点として指摘されます。
もちろんそのようなことは考えもしない方が多いでしょうが、通常は遺言書の筆跡鑑定を行いませんので、ちょっと手を加えるなどの簡単なものも含めて、偽造を行おうと思えばできてしまうのも事実です。

もし誰かが遺言書の内容を修正するというのであれば、財産の受取人(主に相続人)が自分に有利になるように書き直すということが考えられます。
その結果、偽造した人がたくさんの財産を受け取れるとすると不公平ですよね。
このようなことを防ぐために、遺言を偽造変造した相続人は相続人となることができないということになっています(民法第891条第5項)。

なお、自筆の遺言書の偽造をした場合は刑事罰(刑法第159条)もありますので、遺言書を預かった時は、簡単なことであっても絶対に手を加えないようにしましょう。

では、また次回お楽しみに!

司法書士 たつみ