相続のはなし~預貯金通帳がなくても手続できる?~

掲載日:2017.10.11


預貯金の相続手続を行う際に、被相続人さま(お亡くなりになった方)の口座の通帳が手元にない、ということがあります。

通帳を紛失している場合、紛失届など追加の書類が必要になることがありますが、預貯金の相続(解約)手続自体は可能です。
※全金融機関に確認を取ったわけではありませんが、ほぼすべての金融機関がそのような取扱いになっているはずです。

問題は、通帳がない場合、そもそもどこの金融機関に口座があるのかわからない、ということです。
現在、すべての金融機関に一括で照会をする方法はないので、通帳がない場合、過去の資料などから預貯金が残っている可能性がある金融機関に対して、個別に調査を依頼する必要があります。
なお、相続人さまが預貯金の調査を依頼する際は、被相続人さまが亡くなっていることと、ご自身が相続人であることが確認できる資料として、それぞれの戸籍謄本を準備すると手続がスムーズです。
預貯金の開示は、原則としてご本人に対して行えないものなので、ご本人の相続人であることを明らかにしなければならないということですね。

また、預貯金の具体的な相続手続は、各金融機関によって異なりますので、予め確認してみるとよいでしょう。

では、また次回お楽しみに!

司法書士 たつみ