成年後見のはなし~ご本人の選挙権について~

掲載日:2019.11.25

現在では、成年後見制度を利用した場合でも、ご本人には選挙権・被選挙権があります。
当然のようにも思えますが、実は、平成25年までご本人の選挙権は制限されており、被後見人になった場合は選挙権・被選挙権が認められていませんでした。
これを不服として訴訟が提起され、違憲判決が出たことから、法改正がされたという背景があります。

ただし、後見人が代わりに投票することはできませんので、投票はご本人の意思に基づいて、ご本人に行っていただきます。
現実的に考えると、投票が困難なケースも少なくないかと思います。
それでも、指定を受けた特定の施設(病院・老人ホームなど)においては、施設内で投票をすることができることとされており、入院中や施設入所中でも投票をしやすくなっているようです。
以前と比べると、かなり配慮されているのがわかりますね。
個人的にはご本人から投票を希望されたことはないのですが、今後希望があった場合にはどのように対応するか考えないといけませんね。

では、また次回お楽しみに!

司法書士 たつみ