相続のはなし~住民票の除票が取れない?~

掲載日:2018.02.01


相続手続において、様々な機関から要求される「住民票の除票」ですが、実は場合によっては取得することができないことがあります。
必要なのに取れないとはどういうこと?と思われるかもしれません。そこで、今回はこの住民票の除票について触れてみたいと思います。
※「戸籍の附票の除票」も同じ目的のために利用され、その効果も似ていることから、以下住民票の除票=戸籍の附票の除票として解説いたします。

住民票の除票とは、被相続人(お亡くなりになった方)の住民票のことで、お亡くなりになった日や、最後の住所などが記載されたものです。
住民票と同じように、住所地の市区町村役場で発行されます。
相続手続においては、相続関係を証明するために戸籍謄本等(戸籍謄本・除籍謄本・改正原戸籍)を取得しますが、戸籍謄本等には住所の記載がないため、被相続人の住所の確認が必要な場合、住民票の除票が必要になります。

しかし、実は、住民票の除票は、その保存期間が5年と定められているため、被相続人がお亡くなりになってから5年を経過している場合、発行されないことがあるというわけです。
ただし、保存期間の5年経過後廃棄するかどうかは、各市区町村の判断にゆだねられているため、5年が過ぎていても発行されることがある、というのが少しわかりにくいところです。

相続手続において住民票の除票が必要になった場合は、5年を経過していないか、予め確認してから請求するとよいでしょう。
また、5年を経過している場合は、保存されているか廃棄されているか事前に確認してみるとよいかもしれませんね。

では、また次回お楽しみに!

司法書士 たつみ