マニアック法律知識~相殺?~

掲載日:2017.02.02

相殺2相殺(そうさい)という言葉をご存知でしょうか。

日常的に使うこともあるかと思いますが、法律上も「相殺」の効果が規定されています。
※民法第505条~512条

まず、相殺を簡単に説明すると、AさんとBさんがお互いに相手に対して権利を持っているとき、それが同等の価値であれば、そのまま帳消しにしてしまう方法です。

例えば、AさんがBさんに1000円の本を売ったあと、BさんがAさんに1000円の服を売ったとしましょう。
そうすると、AさんとBさん、それぞれ相手に1000円を請求する権利を持っています。
この場合に、Aさんが1000円を支払い、また、Bさんが1000円を支払う、ということは無駄が多いので、お互いに支払ったことにして、1000円の請求はなかったことにしましょう、ということです。
一方が支払いを受けても、そのまま相手に支払うわけですから、手間が増えるだけですよね。

相殺はお互いの負担を減らす便利な方法ですが、実は、相殺できない権利などもありますので、注意が必要です。
相殺を利用する場合は、相殺が可能なのか、事前にしっかり確認しましょう。

では、また次回お楽しみに!

司法書士 たつみ