マニアック法律知識～賃貸ではない？地上権～

掲載日：2016.03.08

地上権とは、「土地を利用する権利」のことです。
「他人のものを利用する」という点で賃借権と似たような効果を持つ権利なのですが、賃貸借に比べると利用されることが少ないので、あまり知られていないのではないかと思います。

例えば、駐車場を借りるときに土地を借りますよね？これは部屋を借りるのと同じように「賃貸借契約」を結んでいるわけです。
しかし、原則として賃貸借契約は「最長２０年」と決められているので、長期間土地を利用したいときなどに不都合が出てきます。

一方、地上権は２０年以上の期間利用することも認められ、期間が「永久」であってもよいと言われています。他人に永久に利用させるとは一体どういう状態なのか想像できませんが・・・
それ以外の点でも、賃借権では認められないような権利も認められており、賃借権よりも利用者の権限が強いという特徴があります。

郊外の景色を想像してみてください。畑の上を電線が通っているのを見たことがありませんか？
電線は、かなり長期間（おそらく２０年以上）その土地上に存在するはずですが、電線の所有者は土地が欲しいわけではないですよね。ただその土地を利用したいだけです。
全部が全部というわけではありませんが、地上権はこのような場合に利用されることが多いといわれます。

地上権も所有権と同じように登記されるので、登記簿を見ると地上権が設定されているのが確認できます。
興味がある・・・万が一興味があるという方がいらっしゃれば、一度見てみるとよいかもしれませんね！

では、また次回お楽しみに！